【わかりやすく解説】ふるさと納税とは?仕組み・デメリット・ランキングなど、まとめました!

【わかりやすく解説】ふるさと納税とは?仕組み・デメリット・ランキングなど、まとめました! 資産運用

ふるさと納税とは、任意の自治体に寄付をする寄附金制度です。
毎年、年末近くなると、テレビのCMで見かける「ふるさと納税」。実は故郷(ふるさと)がない人でも、誰でも使える制度です。

納税先を変えることで、何か物がもらえるとか、お得なイメージのふるさと納税ですが、元々は、都市部で働く人が、故郷へ恩返しする趣旨で創設された制度です。

寄付をした後、手続きをすれば、所得税の還付、住民税の控除が受けられるため、節税になると勘違いされることもあるのですが、節税ではありません。

また、控除の他に、寄付した先の自治体からお礼として寄付額の30%以内で返礼品がもらえるため、この返礼品を目的に始める方が多いです。

しかし、寄付した分の納税額が、現在居住している自治体から寄付先の自治体に流れるため、家族のために収めた税金を使って欲しいと思っているならばよく考えないといけません。

ふるさと納税とは?仕組み図解

ふるさと納税(ふるさとのうぜい)とは、日本に於ける寄附金税制の一つ。”納税”という名称だが制度上の実態は「寄付」であり、任意の自治体に寄付をして、その寄付金額を現に居住する地方自治体へ申告することにより寄付分が控除できる本制度をもって、希望自治体に事実上の”納税”をするというものである。「ふるさと寄附金」とも呼称される

Wikipedia ふるさと納税

ふるさと納税の本来の目的

納税先を変えることで、何か物がもらえるとか、お得なイメージのふるさと納税ですが、元々は、都市部で働く人が、故郷へ恩返しする趣旨で創設された制度です。

ふるさと納税の仕組み ①
FP 服部
FP 服部

子供時代、故郷の自治体から色々なサービスを受けて、大人になるまで育てもらうのですが、立派な大人になるころには、都会で仕事をしているため、税金はすべて現在住んでいる都会の自治体に払うことになります。

この仕組みでは、育ての親(故郷の自治体)には税収が入らないですね。せっかくお金(税金を使った様々なサービス)をかけて育てているのに。。。

FP 服部
FP 服部

そこで、今住んでいる自治体はもちろん、育ての親(故郷の自治体)にもお礼しようということで、自分の意志で、納税額の一部を故郷の自治体に納税できるという制度を作ろうと、始まった制度がふるさと納税です

ふるさと納税の仕組み ②

今住んでいる自治体と故郷の自治体、両方に納税が出来るんですね!これならWin Winでいいですね!

ふるさと納税の仕組み

名前がふるさと納税となっておりますが、納税先はふるさと以外でも構わなく、返礼品から選ぶ、返礼品を求めず寄付という目的で、被災地等を選ぶこともできます

ふるさと納税の仕組み ③

ふるさと納税のメリット・デメリット

メリット

様々なメリットがありますが、やはり1番は自分の意志で納税地を選べることです。

自分の意志で納税地を選べる

  • 自分の思い入れのある自治体に寄附できる
  • 自然災害で被災した自治体に寄附できる
  • 税金の使い道を指定できる

返礼品がもらえる

  • お肉やお米等の魅力的な返礼品がもらえる
  • 返礼品のおかげで、生活費を少し抑えることができる

デメリット

しっかりと制度を把握しておかないと、結果的に損してしまうことにつながります

正確な控除上限額を把握するのは難しい

ふるさと納税サイトで簡易的な控除上限額の計算ができますが、正確な金額は出せません。

寄附金税額控除額(特例分)
(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%-所得税の税率)≦住民税所得割額×20%

上記範囲内で納税すれば、正確な控除上限額が把握できるのですが、所得金額は1年(1月1日~12月31日)が終わらないと確定しないため、12月31日までに寄附をしなくてはいけない現在の制度で、正確な控除上限額を把握して、寄附することは、かなり難しい言えます。

一時的に大きな支払いが必要

クレジットカード等で、来年支払う予定の住民税を前払いするわけなので、一時的に2年分の税金を支払うタイミングが発生します。

現在住んでいる自治体の税収が下がる

住民税は、現在、住んでいる自治体の行政サービス(医療・施設利用等)を受ける対価として、住民が支払う税金です。ふるさと納税で、他の自治体に納税するという事は、現在住んでいる自治体の税収が下がり、現状の行政サービスの質が低下して、結果的に自分たちを苦しめる可能性があります。

必要な手続き

ふるさと納税の控除手続き方法は2つあり、寄附する自治体の数でが変わります。

  • 寄附する自治体が5つまで→ワンストップ特例制度
  • 寄附する自治体が6つ以上→確定申告

ワンストップ特例制度

下記条件にあてはまる人は確定申告なしで、手続きが可能になります。

  • もともと確定申告をする必要のない給与所得者(会社員)等であること
  • 年間寄付先が5自治体以内の人
  • 6回以上ふるさと納税を行っても納税先(寄附先)が5自治体以内であれば良い

ワンストップ特例制度で手続きをする流れ

  1. 寄附する
  2. 返礼品が届く
  3. 返礼品に同封されたワンストップ特例申請書に必要事項を記入
  4. 翌年1月10日必着で、寄附した自治体に返送

確定申告

下記の条件にあてはまる人は確定申告が必要になります。

  • もともと確定申告が必要な人
  • 給与所得者(会社員)でも、単年で医療控除などで確定申告が必要な人
  • 寄付をした自治体すべてにワンストップ特例の申請書を提出できなかった人
  • 年間の寄附先が6自治体以上の人

確定申告で手続きする流れ

  1. 寄附する
  2. 返礼品が届く
  3. 返礼品に同封された寄付金受領証明書を保管
  4. 翌年3月15日までに寄付金受領証明書を元に確定申告をする

控除上限金額とは?計算方法

所得金額は1年(1月1日~12月31日)が終わらないと確定しない為、正確な控除上限額を把握することは現実的に難しいので、ふるさと納税サイトにある早見表で判断するか、ふるさと納税サイトにある簡易的な控除上限額シミュレーションソフトで計算して、控除条件額を把握します

目安の早見表

ふるさと納税を行う方本人の給与収入ふるさと納税を行う方の家族構成
独身又は共働き※1夫婦※2共働き+子1人(高校生※3共働き+子1人(大学生※3夫婦+子1人(高校生)共働き+子2人(大学生と高校生)夫婦+子2人(大学生と高校生)
300万円28,00019,00019,00015,00011,0007,000
325万円31,00023,00023,00018,00014,00010,0003,000
350万円34,00026,00026,00022,00018,00013,0005,000
375万円38,00029,00029,00025,00021,00017,0008,000
400万円42,00033,00033,00029,00025,00021,00012,000
425万円45,00037,00037,00033,00029,00024,00016,000
450万円52,00041,00041,00037,00033,00028,00020,000
475万円56,00045,00045,00040,00036,00032,00024,000
500万円61,00049,00049,00044,00040,00036,00028,000
525万円65,00056,00056,00049,00044,00040,00031,000
550万円69,00060,00060,00057,00048,00044,00035,000
575万円73,00064,00064,00061,00056,00048,00039,000
600万円77,00069,00069,00066,00060,00057,00043,000
625万円81,00073,00073,00070,00064,00061,00048,000
650万円97,00077,00077,00074,00068,00065,00053,000
675万円102,00081,00081,00078,00073,00070,00062,000
700万円108,00086,00086,00083,00078,00075,00066,000
725万円113,000104,000104,00088,00082,00079,00071,000
750万円118,000109,000109,000106,00087,00084,00076,000
775万円124,000114,000114,000111,000105,00089,00080,000
800万円129,000120,000120,000116,000110,000107,00085,000
825万円135,000125,000125,000122,000116,000112,00090,000
850万円140,000131,000131,000127,000121,000118,000108,000
875万円145,000136,000136,000132,000126,000123,000113,000
900万円151,000141,000141,000138,000132,000128,000119,000
925万円157,000148,000148,000144,000138,000135,000125,000
950万円163,000154,000154,000150,000144,000141,000131,000
975万円170,000160,000160,000157,000151,000147,000138,000
1000万円176,000166,000166,000163,000157,000153,000144,000
1100万円213,000194,000194,000191,000185,000181,000172,000
1200万円242,000239,000232,000229,000229,000219,000206,000
1300万円271,000271,000261,000258,000261,000248,000248,000
1400万円355,000355,000343,000339,000343,000277,000277,000
1500万円389,000389,000377,000373,000377,000361,000361,000
1600万円424,000424,000412,000408,000412,000396,000396,000
1700万円458,000458,000446,000442,000446,000430,000430,000
1800万円493,000493,000481,000477,000481,000465,000465,000
1900万円528,000528,000516,000512,000516,000500,000500,000
2000万円564,000564,000552,000548,000552,000536,000536,000
2100万円599,000599,000587,000583,000587,000571,000571,000
2200万円635,000635,000623,000619,000623,000607,000607,000
2300万円767,000767,000754,000749,000754,000642,000642,000
2400万円808,000808,000795,000790,000795,000776,000776,000
2500万円849,000849,000835,000830,000835,000817,000817,000

※1「共働き」は、ふるさと納税を行う方本人が配偶者(特別)控除の適用を受けていないケースを指します。(配偶者の給与収入が201万円超の場合)
※2「夫婦」は、ふるさと納税を行う方の配偶者に収入がないケースを指します。
※3「高校生」は「16歳から18歳の扶養親族」を、「大学生」は「19歳から22歳の特定扶養親族」を指します。
※4中学生以下の子供は(控除額に影響がないため)、計算に入れる必要はありません。
例えば、「夫婦子1人(小学生)」は、「夫婦」と同額になります。また、「夫婦子2人(高校生と中学生)」は、「夫婦子1人(高校生)」と同額になります。

※掲載している表は、住宅ローン控除や医療費控除等、他の控除を受けていない給与所得者のケースとなります。年金収入のみの方や事業者の方、住宅ローン控除や医療費控除等、他の控除を受けている給与所得者の方の控除額上限は表とは異なりますのでご注意ください。
※社会保険料控除額について、給与収入の15%と仮定しています。
※掲載している表はあくまで目安です。具体的な計算はお住まい(ふるさと納税翌年1月1日時点)の市区町村にお問い合わせください。

早見表 引用元→ 総務省 ふるさと納税 ポータルサイト

シミュレーション

社会保険料の金額、小規模企業共済掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、医療費控除、住宅借入金等特別控除額等を考慮した控除上限額を把握したい場合は、ふるさと納税サイトのシミュレーションソフトを使って計算すると、正確な金額に近づけることができます。

ふるさとチョイスHP 控除上限額シミュレーション

やり方

①ふるさと納税サイトを決める

数多くある、ふるさと納税サイトの中から、どこのサイトを使うか選択します。

②控除上限金額を把握する

控除上限額を超えないように、シミュレーションする。

③寄付内容(返礼品)を決めて申し込む

寄附内容、寄附の目的を決める。

④寄付金受領証明書・ワンストップ特例申請書が届く

返礼品に同封されている、寄付金受領証明書、ワンストップ特例申請書を保管する

⑤控除手続きをする

寄附した自治体の数や、働き方によって、ワンストップ特例制度か確定申告で手続きをする。

ふるさと納税サイト

ここでは代表的なふるさと納税サイトをご紹介します。

楽天ふるさと納税

  • 最大30%の楽天ポイント還元
  • 楽天会員は新規登録不要でふるさと納税が出来る
  • 掲載自治体数が2番目に多い

楽天ふるさと納税サイト

ふるなび

  • 最大8%のAmazonギフト券還元
  • 家電の返礼品が充実している

ふるなびふるさと納税サイト

さとふる

  • さとふるアプリで、さらに身近に簡単にふるさと納税が出来る
  • 掲載自治体数が3番目に多い

さとふるふるさと納税サイト

ふるさとチョイス

  • 掲載自治体数が一番多い
  • ふるさと納税サイトの老舗

ふるさとチョイス納税サイト

返礼品ランキング

楽天ふるさと納税(返礼品ランキング

ふるなびふるさと納税(返礼品ランキング

さとふるふるさと納税(返礼品ランキング

ふるさとチョイスふるさと納税(返礼品ランキング

まとめ:ふるさと納税はしないほうがいいのか?

返礼品がもらえることで、何かと得するイメージが強い「ふるさと納税」ですが、元々は故郷への恩返しという「想い」から創られた制度です。

第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。

第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。

第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

総務省HP ふるさと納税の理念
FP 服部
FP 服部

寄附する側も、寄附を受ける側も、感謝の精神を忘れることなく、しっかりと目的をもって活用していただければ、本当に「ふるさと納税」で日本を元気にできるのではないでしょうか。

セミナーに参加してもっと詳しく

プロから学ぶ住まい・資産運用無料セミナー

コメント

タイトルとURLをコピーしました